2014年2月設置 7.175kw 環境保全効果 2152坪分
日本美術院 院友の日本画家
今回お伺いさせていただいたエコステーションの方は、鎌倉の源氏山が目の前に広がる高台にお住まいの日本画家の星野様です。秋の院展に出展された直後に訪問させていただきました。
「もともと小さい頃から絵を描くのが大好きでした。日本画を始めたきっかけは、中学の美術の先生が日本画の先生で、そのまま高校、大学と受験をせずに進学したのでずっと日本画を続け、大学卒業後も研究室に残りました。1986年に森田曠平先生に師事し、その後作品を描きながらカルチャースクール、老人ホーム等で教えています。」
「油絵と日本画の違いはまず絵の具の接着剤です。油絵は顔料を植物油で溶いたものを使い、日本画は鉱石をパウダー状に細かく砕いたものにニカワを混ぜ、水で溶いて使います。また、西洋の考え方は外観から入ります。例えば光がこの角度から入ったら影がこうなる、というように絵画を構築していきますが、日本は違います。例えば雪舟の絵のように、これが岩、これが島と表わすように物の中心に宿っているもの、それを象徴している物がこれなんだ、という考え方をします。中心は精神なんですね。そこが日本画のいいところだと思います。」
「私は平安時代に発達した大和絵のようなプリミティブな日本画が好きです。西洋絵画のような遠近とか陰影など少し無視したところがありますが、フラットでありながらある程度リアルなんです。今の日本画は西洋絵画に近づいているところがありますが、絵の具の性質上粒子が油絵の具ほど細かくないので、写実には向いていないんです。このまま進んでいったら日本画はどんな方向に向かっていくのかと思ってしまいますね。」
星野様がプライベートで楽しんでいらっしゃるものにオーディオがあります。
「中学の頃はビートルズをよく聞いていたのですが、ある時新星堂のクラッシック売り場で聞いた音楽がものすごく音が良かったんですね。こんなにいい音が出るのならクラッシックの初期の分野から聞いてみようと思い、いろいろ調べたら“古楽”というものに出会いました。16世紀後半ごろの編成が少ないバッハ位までの曲、特にイギリスの古い音楽が好きですね。20代のころからオーディオに凝っています。ずいぶんお金をかけました(笑)。音の輪郭がはっきりしていてキンキンしない、そういう音が好きです。例えばヴァイオリンのすごく高い音でもやわらかく聞こえます。絵もそうですが、輪郭をはっきり描いているが全体がやわらかい、というのが理想です。昔の日本画のようにフラットなんだけど、やわらかい、風化した部分もプラスして描きたいと思っています。」
カルチャースクールではとにかく描くものをよく見るように指導していらっしゃるそうです。徹底的に見て、見たとおり描くこと、そのうちムダなところがわかってくるそうです。また、絵の具を丁寧に溶くことも大切な事だとおっしゃいます。
同席していただいた奥様は、お父様のお仕事の関係でパリに住んでいらっしゃったとのことで、ルーヴル美術館によく通われたそうです。外国に住んでいたことで、逆に日本のものにあこがれ、帰国してからは歌舞伎を見たりお三味線を習ったりするようになったそうです。今では看板を掲げてお弟子さんをとることもできますが、まだお子さんに手がかかるのでもうちょっと先になるとのことです。
ご夫婦で芸術に造詣が深く、お話しをお聞きしてとても勉強になりました。
太陽光発電に関しては、「東京電力の検針票を見た時、最初感動しました。今のところずっとプラスになっていますし、夜の安い電気を使うなど節電意識が芽生えました。また、暑さも和らいだようで今年はエアコンもあまり使わずにすみました。」とおっしゃっていただきました。
ご主人様からは「私にとって副産物がありました。こだわっているオーディオの音がよくなったことです。オーディオ雑誌の編集者の方も言っていましたが、電源が強くなったことも影響あるようですね。」とお言葉をいただきました。
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